虫歯治療

お口の中には約600種類の細菌がいます。食事をしたり糖の入った物を飲むたびに、細菌が酸を出します。その酸によって歯が溶けるというのが虫歯です。しかし食べたものにもよりますし個人差もありますが、30分から1時間程度で、口の中はまた中性にもどるのです。その際、溶け出したカルシウムはまた歯に戻って行きます。

お口の中にいる細菌の顕微鏡映像です。

歯の成分であるカルシウムなどが溶け出す事を脱灰、元に戻る事を再石灰化と言います。このバランスがとれていれば虫歯は起こりません。再石灰化以上に脱灰がすすんだ時、虫歯になるのです。

虫歯の原因は人によって違います。歯の質が弱い人、細菌数が多い人、唾液の量が少ない人、唾液の質が良くない人も虫歯になりやすいです。もちろん歯磨きが上手ではない人や、甘いもの好きの人も虫歯になりやすいのですが、甘いものというだけではなく、飲食の回数が多い人は、酸性になる時間が長いですから、脱灰時間が長く、虫歯になりやすくなります。

歯が溶けるのは「糖」のせいです。糖というのは炭水化物全部。ご飯やパン、糖の入ったスポーツドリンクなども酸性の元になって、歯が溶けます。例えば1枚のクッキーも、小さく割って長い時間食べ続けていると、歯がずっと溶けてしまいます。おやつは時間を決めて、できればあまり長くならず食べた方が良いでしょう。

よく虫歯はなってしまうものと思っている方がいらっしゃいますが、虫歯は十分に予防できます。そのためには正しい知識、正しい予防方法を身につける必要があります。そうすれば一生虫歯にならずにすむのです。